大好きな旦那様が見えなくなってから、本当の夫婦になるまで
入学したその日にベルナルド様を見つけることができて、幸せだった。
振り向いてもらえなくとも、彼もまた魔力暴走で死ぬかもしれないと分かっていたから、その運命から解き放とうと背中を追いかけた。余計なお世話かもしれないけれど、それでも彼が孤独じゃないと気付いてほしくて、毎日馬鹿の一つ覚えみたいに会いに行った。
ルディー様の手助けもあって、ベルナルド様とのやりとりも増えていった。
だからルディー様とベルナルド様は仲がいいのだと思っていた。元々幼なじみでシナリオ上、敵対することもあったが、この世界では仲がいいのだと。都合良く解釈した。
「ベルナルド様と、仲がよかったフリをしていたのですか?」
「そう。今日この日を迎えるために、二人とは仲のいい友人、相談役、お人好しを演じてきた。君がベルナルドを慕っていると話してくれた時から利用して、ベルナルドが君に惹かれつつあるころに私が君と婚約をするつもりだったのさ。あれは私が三年で卒業が近づいた頃かな」
ルディー様たちが三年生ということは、私とベルナルド様が付き合う前。
少しだけ彼との距離が近づいて浮かれていて、ローマン教頭との問題が色々片付いて少し安堵していた頃だ。
「ルディー様との婚約? そんなの……聞いてないです」
「そう。水面下で動いて、ベルナルドから君を奪う計画は完璧だった。だが最後の最後で父に気付かれて婚約する前に、破談にされてしまったね。口論して──うっかり殺してしまったんだよ。その騒ぎで妹もその現場を見られてしまったから、仕方なく口封じする羽目になってけっこう大変だったんだよ」
「……!」