大好きな旦那様が見えなくなってから、本当の夫婦になるまで

 あまりにも衝撃的すぎて、脳天を思い切り殴られたようだ。全ての原因が分かったというのに、それはあまりにも酷い真実だった。

「じゃあ、旦那様の姿が見えなくなって、声も聞こえなくなったのは……」
「そう、芽吹き急成長するため君の負の感情を食らい、さらに負荷をかけるためにベルナルドの姿を見えなくして声も届かないようにした。普通なら発狂して壊れるのに、君は意外と頑丈で鈍かったね。結果的にベルナルドをもっと苦しめることができたのだから、見ていて楽しかったよ」
「──っ」

 ルディー様は口元を歪めて笑った。狂気じみていたが、それとは別に推し量れない悲しみを抱えているようで、ゲームシナリオでルディー様が壊れていくのと酷似していた。
 ルディー様を狂わせてしまった存在。

 復讐。
 その相手はアルバート様(国王陛下)と、ベルナルド様(旦那様)と私──?

「……どうして、そこまでベルナルド様とアルバート殿下を憎むのですか?」
「そうだね……。昔から、恵まれていたベルナルドとアルバートが憎かった。両親に愛情を注がれるのが当たり前で、人望もあり、何より思い人と結ばれる。それを当然だと勘違いして、いつまでも愛情が自分にあると余裕を見せて、信じて、蔑ろにして愚かだろう。大切な者を失う失望、奪われる絶望を存分に味わって、後悔して壊れて、死んでもらわなければ、気が済まない」
(二人を憎んでいた理由は、家族や配偶者に愛されたいという感情が出発点だった……?)
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