大好きな旦那様が見えなくなってから、本当の夫婦になるまで
ベルナルド様が私を殺すように仕向けることこそ、ルディー様にとっての復讐の一つなのだろう。
今こうやって私を生かしているのも、ベルナルド様が自ら赴き殺すため。そこでふと思ったのだが、彼はなぜこの蠢く棘の中で平気なのだろう。
私に触れたことで体が炭化して崩れているとはいえ、本来なら真っ先に魔力吸収の餌食になるはずなのに――どうして?
「……ルディー様の体では、ベルナルド様が辿り着くまでに生きていられるか分からないですよ」
「通常ならそうですね。特殊な魔術式を編み込んでいましたので、あと数分は持つでしょう。まあ、でも、私が死んだとしても君たちの最期を見届けるために憑依魔法の術式は完成しているので、結末だけは見ることができるけれどね」
(そこまで準備をして……)
「私を殺すのは君だという事実は、変わらない」
「──っ」
ルディー様は光のない濁った眼差しで、私を見て穏やかに微笑んだ。私たちが話している間に至るところで連続的な爆発が始まった。この国の終焉を知らせるファンファーレのように耳に残る。
私はルディー様の人生を終わらせた。
私が彼を壊して、狂わせて、殺したのだ。
じゃあ、今度は私の番?
誰か。
誰か。
誰か。誰か。
誰か。誰か。誰か。
誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か。誰か――――――私を早く止めて。
(…………けて、………ベルナルド……様)