彼と妹と私の恋物語…結婚2週間で離婚した姉が再婚できない理由…

ふと、京子は手を止め、スマートフォンの待ち受け画面を点灯させた。
そこに映っているのは、満面の笑みを浮かべた小さな男の子の写真。
『柊(ひいらぎ)。ママは、もうすぐ帰るからね』
心の中で呟き、愛おしそうに画面を撫でる。その表情は、冷徹な弁護士・鏡京子ではなく、一人の母親・茅野楓の顔だった。

その時、背後で静かに扉が開く音がした。
振り返ると、そこに立っていたのは宗田秋太だった。
「…鏡先生。少し、話がしたい」
彼の瞳は、今まで見たことがないほど真剣な光を宿し、まっすぐに京子を射抜いていた。

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