罪な僕は君と幸せになっていいだろうか
最高の幸せを
その後、僕達はひと言も交わすことなく家に帰ってきた。
月海くんは相変わらず怒っているような雰囲気で、僕から話しかけようとは思わなかった。
そのまま月海くんの部屋に連れてこられて、彼が振り返った。
「鷹栖は卯月が好きだったの?」
どうして、そんな質問をするの?とは聞けなかった。
「たしかに親友としては好きだよ。でも、それは恋愛的な意味じゃない」
僕がそう言うと、月海くんは苦しそうに表情を歪めた。
「ならっ…どうして、どうして…付き合うなんて言ったの?キスを受け入れようとしたの?」
「っ…」
僕は言葉につまった。
本当に、どうしてだろう。
自分でもわからない疑問だ。
このまま過ごしていても、月海くんに想いを伝えることもできない。
ならいっそ忘れて琉偉と恋ができたらいい。
そんなふうに思ったのかもしれない。
「それは、月海くんには答えられない」
僕は何をむきになってるんだ。
でも、ただ好きな人に誤解されたくなかっただけなんだ。
「どうしてだよ…。やっぱり卯月のこと——」
「違うよ。僕は、琉偉と付き合えばこの気持ちを忘れることができると思ったんだ」
「え?」
僕はしまいこんだはずの気持ちを月海くんに全て打ち明ける。
「僕が好きな人には婚約者がいて、お互い想い合ってるように見えたんだ。それに、僕は男だし罪の子だし。そんな僕と付き合ったって、いいことないって思ったんだ。だから、諦めたはずだった…っ、でも!諦め…られなかったんだよ…」
自分でもダサいなって思った。
こんなふうに気持ちを伝える気もなかったし。
でも、どうせフラれるんだ。
なんでもいいや。
「僕は好きなのは、最初から月海くんだったんだよ。優しいところも、笑顔も、声も、仕草も全部好き。月海くんと付き合いたいって思っ——」
「なにそれ嬉しすぎ」
そう言って僕と唇を重ねた。
突然のことで固まってしまったけど、僕はすぐに彼を押し返す。
「なっ、なんでこんなこと——」
「好きだから」
「えっ…?」
月海くんの瞳に嘘という言葉は映っていなかった。
すごく真剣だった。
「鷹栖は勘違いしてるよ。俺が好きなのは鷹栖なんだよ。って、その顔信じてないでしょ」
「あ、当たり前だよ…!だって、僕のどこが好きなの…?」
「全部だよ。あの日、俺達はカフェで会っただろ?俺はあの時、鷹栖に一目惚れしたんだよ」
「一目惚れ…」
そんな前から好きでいてくれたなんて、やっぱり信じられない。
僕達は両思いってこと…?
「それにさ、鷹栖の何が罪なんだよ。鷹栖は何も悪いことしてないだろ?悪いのは母親の方で、鷹栖は背負わなくていいんだよ。男同士だからとかも関係ないし」
「でもっ、それじゃあ家はどうするの?将来君は捜査官になるんでしょ?認めてもらえるの?」
有名な捜査官一家の月海くんが、子供を持てない僕と付き合っていいわけない。
でも、月海くんは真剣にこう言った。
「そんなの関係ないよ。俺は自分の幸せのために生きるんだ。だから、鷹栖と付き合いたい。鷹栖だから一緒にいたいんだよ」
ただその言葉が嬉しかった。
もう、断る理由なんかない。
「僕も好き…だよ。だからその、どうぞよろしくお願いします…?」
「っ…!嬉しい!」
そう言って、月海くんは僕に抱きついてきた。
「鷹栖、もう不安なことない?」
「うん…!あ、でもひとつだけ…」
「なに?」
「ずっと僕と一緒にいてくれる…?」
月海くんと再び視線が絡む。
そして、彼が嬉しそうに笑った。
「もちろん。鷹栖が隣にいることが、俺にとって最大の幸せだよ」
その言葉を聞いて、今度は僕が月海くんを抱きしめた。
この幸せを噛み締めたかった。
「僕も幸せ。これからもずっと一緒にいてね」
ふたりで唇を重ねた。
僕達は12月14日今日、最高の幸せを手に入れた。
月海くんは相変わらず怒っているような雰囲気で、僕から話しかけようとは思わなかった。
そのまま月海くんの部屋に連れてこられて、彼が振り返った。
「鷹栖は卯月が好きだったの?」
どうして、そんな質問をするの?とは聞けなかった。
「たしかに親友としては好きだよ。でも、それは恋愛的な意味じゃない」
僕がそう言うと、月海くんは苦しそうに表情を歪めた。
「ならっ…どうして、どうして…付き合うなんて言ったの?キスを受け入れようとしたの?」
「っ…」
僕は言葉につまった。
本当に、どうしてだろう。
自分でもわからない疑問だ。
このまま過ごしていても、月海くんに想いを伝えることもできない。
ならいっそ忘れて琉偉と恋ができたらいい。
そんなふうに思ったのかもしれない。
「それは、月海くんには答えられない」
僕は何をむきになってるんだ。
でも、ただ好きな人に誤解されたくなかっただけなんだ。
「どうしてだよ…。やっぱり卯月のこと——」
「違うよ。僕は、琉偉と付き合えばこの気持ちを忘れることができると思ったんだ」
「え?」
僕はしまいこんだはずの気持ちを月海くんに全て打ち明ける。
「僕が好きな人には婚約者がいて、お互い想い合ってるように見えたんだ。それに、僕は男だし罪の子だし。そんな僕と付き合ったって、いいことないって思ったんだ。だから、諦めたはずだった…っ、でも!諦め…られなかったんだよ…」
自分でもダサいなって思った。
こんなふうに気持ちを伝える気もなかったし。
でも、どうせフラれるんだ。
なんでもいいや。
「僕は好きなのは、最初から月海くんだったんだよ。優しいところも、笑顔も、声も、仕草も全部好き。月海くんと付き合いたいって思っ——」
「なにそれ嬉しすぎ」
そう言って僕と唇を重ねた。
突然のことで固まってしまったけど、僕はすぐに彼を押し返す。
「なっ、なんでこんなこと——」
「好きだから」
「えっ…?」
月海くんの瞳に嘘という言葉は映っていなかった。
すごく真剣だった。
「鷹栖は勘違いしてるよ。俺が好きなのは鷹栖なんだよ。って、その顔信じてないでしょ」
「あ、当たり前だよ…!だって、僕のどこが好きなの…?」
「全部だよ。あの日、俺達はカフェで会っただろ?俺はあの時、鷹栖に一目惚れしたんだよ」
「一目惚れ…」
そんな前から好きでいてくれたなんて、やっぱり信じられない。
僕達は両思いってこと…?
「それにさ、鷹栖の何が罪なんだよ。鷹栖は何も悪いことしてないだろ?悪いのは母親の方で、鷹栖は背負わなくていいんだよ。男同士だからとかも関係ないし」
「でもっ、それじゃあ家はどうするの?将来君は捜査官になるんでしょ?認めてもらえるの?」
有名な捜査官一家の月海くんが、子供を持てない僕と付き合っていいわけない。
でも、月海くんは真剣にこう言った。
「そんなの関係ないよ。俺は自分の幸せのために生きるんだ。だから、鷹栖と付き合いたい。鷹栖だから一緒にいたいんだよ」
ただその言葉が嬉しかった。
もう、断る理由なんかない。
「僕も好き…だよ。だからその、どうぞよろしくお願いします…?」
「っ…!嬉しい!」
そう言って、月海くんは僕に抱きついてきた。
「鷹栖、もう不安なことない?」
「うん…!あ、でもひとつだけ…」
「なに?」
「ずっと僕と一緒にいてくれる…?」
月海くんと再び視線が絡む。
そして、彼が嬉しそうに笑った。
「もちろん。鷹栖が隣にいることが、俺にとって最大の幸せだよ」
その言葉を聞いて、今度は僕が月海くんを抱きしめた。
この幸せを噛み締めたかった。
「僕も幸せ。これからもずっと一緒にいてね」
ふたりで唇を重ねた。
僕達は12月14日今日、最高の幸せを手に入れた。


