反抗期の七瀬くんに溺愛される方法
 ――休み時間。
 高校に入ってから小春と仲良くなった花道凛(はなみちりん)が、さっそく駆け寄ってきて声を上げる。

「ねぇねぇ小春! 隣の子、めっちゃかっこよくない!? モデルみたい!」

「えっ、そ、そうかな……」
 小春はどう返していいか分からず苦笑い。
 そんな二人を、何気ないふりをしながら見ていた夏樹の眉が、再びぴくりと動いた。

「秋くん、もう女子たちの間で“サン王子”って呼ばれてるんだよ!」
「サン王子?」
「そう! フロス様は氷でしょ? 秋くんは太陽! もう正反対で、キャーって感じ!」
「……そ、そうなんだ」

 ちらりと横を見る。
 夏樹は無言で席に座り、教科書をめくっていた。

 無愛想で、近寄りがたい。
 いつもならそれだけで安心するはずなのに、今はちょっと胸がざわつく。
< 27 / 157 >

この作品をシェア

pagetop