【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
数百年前のといっても、恋愛や結婚事情は今と変わらない気がする。
(わからない……)
そこでリネットは机に突っ伏した。
そもそも他人の色恋沙汰に関して、リネットは疎い。いや、他人だけではない。自分に関してはもっと興味がない。なぜなら、恋愛なんてしなくても生きていけるからだ。それに、キサレータ帝国での生活を少し引きずっているというのもある。
結婚に興味がない。とにかく、恋愛事情は苦手なのだ。
(他の資料を読んでみよう……そうよ、呪術に特化した資料を……)
リネットは他の資料に手を伸ばす。だが、お目当ての呪術に書かれている資料はここにはなさそうだ。
(なんで……?)
再びリネットは机に顔を預けた。
(あ、むしろヤゴル地区にこだわっているからダメなのでは? 対象をこの国全域に広げ、そこの呪術を……)
そう思って、今までの資料を本棚に戻そうと立ち上がったとき、地下書庫に誰かが入ってきたことに気がついた。
(……珍しい。どこの部署の人だろう?)
魔法師は特有の紺色のローブを羽織っている。しかし、今、書庫内に入ってきた人物はローブを羽織っていない。
(……って、団長さん!)
(わからない……)
そこでリネットは机に突っ伏した。
そもそも他人の色恋沙汰に関して、リネットは疎い。いや、他人だけではない。自分に関してはもっと興味がない。なぜなら、恋愛なんてしなくても生きていけるからだ。それに、キサレータ帝国での生活を少し引きずっているというのもある。
結婚に興味がない。とにかく、恋愛事情は苦手なのだ。
(他の資料を読んでみよう……そうよ、呪術に特化した資料を……)
リネットは他の資料に手を伸ばす。だが、お目当ての呪術に書かれている資料はここにはなさそうだ。
(なんで……?)
再びリネットは机に顔を預けた。
(あ、むしろヤゴル地区にこだわっているからダメなのでは? 対象をこの国全域に広げ、そこの呪術を……)
そう思って、今までの資料を本棚に戻そうと立ち上がったとき、地下書庫に誰かが入ってきたことに気がついた。
(……珍しい。どこの部署の人だろう?)
魔法師は特有の紺色のローブを羽織っている。しかし、今、書庫内に入ってきた人物はローブを羽織っていない。
(……って、団長さん!)