【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
誰だろうと思ってその人物を見ていたため、ラウルと目が合ったのは不可抗力である。
銀色の髪が魔法灯によってきらめき、青い瞳がリネットを捉えた。
「リネット。迎えにきた」
後光が差すような眩しい笑みを浮かべ、ラウルが軽やかに近づいてくる。
「えっ?」
図書館だというのについ大きな声をあげてしまい、リネットは慌てて両手で口を押さえた。だがすぐに、ここがリネット以外いない地下書庫だったと思い直す。
「迎えって……どうしたんですか?」
「どうもこうも? そろそろ図書館も閉館時間だろ?」
ラウルに指摘され、リネットは慌てて時間を確認する。あと十分で閉館だ。三十分前から、十分おきに閉館を知らせる鐘が鳴るはずなのに、集中しすぎて聞き逃したらしい。
「あ、本当ですね。今、資料を片づけますので」
地下書庫にある本は禁帯出で外に持ち出すことができない。だから使い終わったら、書棚に戻す必要があるのだが。
銀色の髪が魔法灯によってきらめき、青い瞳がリネットを捉えた。
「リネット。迎えにきた」
後光が差すような眩しい笑みを浮かべ、ラウルが軽やかに近づいてくる。
「えっ?」
図書館だというのについ大きな声をあげてしまい、リネットは慌てて両手で口を押さえた。だがすぐに、ここがリネット以外いない地下書庫だったと思い直す。
「迎えって……どうしたんですか?」
「どうもこうも? そろそろ図書館も閉館時間だろ?」
ラウルに指摘され、リネットは慌てて時間を確認する。あと十分で閉館だ。三十分前から、十分おきに閉館を知らせる鐘が鳴るはずなのに、集中しすぎて聞き逃したらしい。
「あ、本当ですね。今、資料を片づけますので」
地下書庫にある本は禁帯出で外に持ち出すことができない。だから使い終わったら、書棚に戻す必要があるのだが。