【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「こんなに早くって……騎士団の訓練などは五時には終わる」
「早いですね」
「身体が資本だからな。昼間の訓練はそこそこ負荷をかけるが、その分、夜はゆっくり休ませるようにしている」
「なるほど。ですが、私はこれから研究室に戻ってもう少し調べたいことがあるんです」
「ダメだ」
 ラウルが間髪入れずに答えてきた。
「ダメってどういうことですか? 騎士団は五時に終わるかもしれませんが、魔法師の研究に終わりはありませんから」
「いや? エドガー殿は、四時半には帰るといっていたが?」
「それはエドガー先輩だからです。先輩がさっさと帰るのは、夜の街に繰り出すからです。基本的には、魔法師は自由なので」
 それでも治療室に患者がいる場合は誰かが残っているし、それに付き合わされることが多かったのがリネットだ。
「なら、君もこれから帰っても問題はないわけだ。美味しい煮込み料理を出す食堂がある。そこで、夕飯はどうかと誘いにきたのだが……」
 お腹が空いていないと言えば、また「きちんと食べろ」と返ってくるだろう。そして無理やりその店に連れていかれるのだ。
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