【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「リネット妃は、陛下のお身体を案じているのです」
 床に膝をつくリネットは、決して顔を上げない。指先がわずかに震える。
「陛下のお身体に何かあれば、後継問題にも影響が出るでしょう?」
 ファミルの言葉が、蛇のようにリネットにまとわりつく。
「ほう? そなたはそれを伝えに来たのか?」
 アルヴィスの声には、興味と嘲りが混じっていた。
「はい。そろそろリネット妃も魔法具作りに精を出すだけでなく、御子のご誕生にも積極的に取り組んでいただきたいものです」
 それはリネットがもっとも聞きたくない言葉だった。
 今までは未成年という年齢も加味され、夜伽は免除されていた。
 アルヴィスは性豪と呼ばれることもあるが、単に権力に溺れた女好きにすぎない。
 それでも彼が成人していなかったリネットに手を出さなかったのは、昔からの言い伝えによるものだ。
 ――未成年に性交を強要したものは、アレがもげる。
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