【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 だからこそ、できるだけ初夜の儀を先延ばしにしたかったのだが、それを完全にファミルに読まれていた。
 その日から月二回、懐妊しやすい時期にアルヴィスは決まってリネットを抱いた。無垢な反応を気に入ったのか、アルヴィスは特にリネットを可愛がっていた。
 しかし、半年が過ぎても懐妊の兆しはなく、アルヴィスの苛立ちは募る一方だった。
 彼には他に四人の側妃がいた。正妃の座は、最初に子を産んだ者に与えると公言していたが、どの側妃も子を授からず、正妃の座は空いたまま。それもまた、アルヴィスの苛立ちを増幅させた。
 原因は恐らくリネットの作った魔法具にある。
 アルヴィスは魔法具を使い、恐怖によって属国を従わせていた。だから彼の生命力は魔力に転換され失われていく。となれば、子種の勢いも衰えるのは当然だ。
 リネットはそれを何度も指摘したがアルヴィスは耳を傾けなかった。自分だけは大丈夫だと、過信があったのだろう。
 それ以降、アルヴィスは感情のままリネットを組み敷き、リネットは魔法具を作る体力すら奪われていくようになる。
 子を生まない。魔法具も作れない。
< 16 / 339 >

この作品をシェア

pagetop