【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 リネットも慣れたもので、それをパクリと咥えた。
 こういうのは、恥ずかしがってもたもたしていたほうが、さらに注目を浴びるということがわかったのだ。だから特別感を醸し出さず、いつものよう振る舞えば、人々の関心も薄れていく。
「あ、団長。リネットさん。ご一緒してもいいですか? 相変わらず、仲良しさんですね」
 ラウルの前の席に座ろうとしたのはヒースだ。その隣には見慣れぬ女性がいる。
「ああ、かまわない」
 ラウルが返事をする前にヒースと女性は目の前に座っていた。
「リネットさん。紹介します。こちら、私の妹のシーナです。第七騎士団で文官として働いているんです」
「はじめまして、シーナです」
「あ、リネットです」
 リネットはなぜかシーナから目が離せなかった。目元はヒースに似ており、金色の髪は長くて艶やかだ。ただ仕事のために一つに結わえているようだが、それでも彼女の艶めかしさは隠せない。
「あぁ。なんか、わかったかも。ラウルさんがリネットさんを選んだ理由」
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