【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
さて、そんなリネットが身を寄せようとしたのがセーナス王国だ。セーナス王国も数十年前まではキサレータ帝国の属国の一つだったが、今では独立を果たし、帝国に次ぐ大国となっている。
セーナス王国はキサレータ帝国の東側に位置する。だからリネットは数少ない荷物を手に、東に向かって歩いていた。
しかし、過酷な旅路と心身の疲弊により、途中で力尽きた。
バタッと気を失い、気がついたらセーナス王国の魔法院にある治療室で寝ていたのだ。
窓から差し込む光が室内を明るく照らす。
「君、魔力あるよね」
目が覚めたリネットにそう声をかけてきたのは、黒髪で整った顔立ちの見知らぬ男性だった。
「目が覚めてよかったよ。なんとなく嫌な感じがして、馬を走らせたんだよね。そうしたらさ、道のど真ん中で君が倒れていたんだ。せっかくの魔力持ちを野垂れ死にさせるわけにはいかないでしょ? 僕に感謝してよね」
彼は軽い口調で言い、くすっと笑った。
それがエドガーとの出会いだった。
セーナス王国はキサレータ帝国の東側に位置する。だからリネットは数少ない荷物を手に、東に向かって歩いていた。
しかし、過酷な旅路と心身の疲弊により、途中で力尽きた。
バタッと気を失い、気がついたらセーナス王国の魔法院にある治療室で寝ていたのだ。
窓から差し込む光が室内を明るく照らす。
「君、魔力あるよね」
目が覚めたリネットにそう声をかけてきたのは、黒髪で整った顔立ちの見知らぬ男性だった。
「目が覚めてよかったよ。なんとなく嫌な感じがして、馬を走らせたんだよね。そうしたらさ、道のど真ん中で君が倒れていたんだ。せっかくの魔力持ちを野垂れ死にさせるわけにはいかないでしょ? 僕に感謝してよね」
彼は軽い口調で言い、くすっと笑った。
それがエドガーとの出会いだった。