【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
ラウルの頭のてっぺんから湯気が吹き出てしまうのではと思えるくらい、顔を赤らめ興奮している。
「それは……」
ラウルの質問に答えようとすれば、リネットの過去に触れる必要がある。つまり、キサレータ帝国にいたことだ。それをラウルに言って、嫌われないかどうかが不安だった。
「……すまない。俺は君に怒っているわけではない」
リネットが怯えているように見えたのだろう。ラウルは慌てて謝罪してきた。
「いえ。きっと私が変なことを言ったから、なんですよね……」
「そうだな。一つだけ伝えておきたい。少なくとも俺は、君を欲のはけ口だとは思っていない。だから、君自身を大事にしてほしい」
リネットの目頭から、ぽろっと涙がこぼれた。これは、リネット自身も思ってもいなかったこと。
ラウルの言葉は、心の奥底にしまっていた傷に優しく触れた。誰かにこんなふうに言われたのは、初めてだ。
「ごめんなさい。なんか、勝手に涙が出てきて……」
リネットは慌てて涙を拭う。
「おい、目をこするな。赤くなってしまう」
「それは……」
ラウルの質問に答えようとすれば、リネットの過去に触れる必要がある。つまり、キサレータ帝国にいたことだ。それをラウルに言って、嫌われないかどうかが不安だった。
「……すまない。俺は君に怒っているわけではない」
リネットが怯えているように見えたのだろう。ラウルは慌てて謝罪してきた。
「いえ。きっと私が変なことを言ったから、なんですよね……」
「そうだな。一つだけ伝えておきたい。少なくとも俺は、君を欲のはけ口だとは思っていない。だから、君自身を大事にしてほしい」
リネットの目頭から、ぽろっと涙がこぼれた。これは、リネット自身も思ってもいなかったこと。
ラウルの言葉は、心の奥底にしまっていた傷に優しく触れた。誰かにこんなふうに言われたのは、初めてだ。
「ごめんなさい。なんか、勝手に涙が出てきて……」
リネットは慌てて涙を拭う。
「おい、目をこするな。赤くなってしまう」