【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「君の気持ちはわかった……」
ラウルはリネットの先の言葉を聞きたくないとでも言うかのように、その言葉の先を奪った。それでもどこか混乱があるのか、深く息を吐く。
「そんな辛い過去を思い出したくもないだろうに……俺に話してくれてありがとう。だけど、君がスサ小国の王女とは……驚いた」
「団長さんには知っておいてもらいたかったんです。多分、朝、怒られたことがショックだったんです。だからシーナさんに相談したら、話し合うことが大事だって……」
「そうだな。話し合いは大事だ」
ラウルがリネットの背に手をまわし、抱き上げると自分の膝に横向きに乗せた。顔を上げればすぐにラウルの顔がある。
「大変だったな。それなのに、俺の変な呪いにつきあってくれて、ありがとう」
「いえ。それは、まぁ。でも、魔法師としては、何がなんでもこの呪いを解いてやるという思いもありますし。だけど、最初はちょっと面倒なことに巻き込まれたと思いましたけど」
「最初は? ってことは、今はどう思っているんだ?」
ラウルの耳たぶが少しだけ赤い。葡萄酒の匂いが二人を包み込む。
ラウルはリネットの先の言葉を聞きたくないとでも言うかのように、その言葉の先を奪った。それでもどこか混乱があるのか、深く息を吐く。
「そんな辛い過去を思い出したくもないだろうに……俺に話してくれてありがとう。だけど、君がスサ小国の王女とは……驚いた」
「団長さんには知っておいてもらいたかったんです。多分、朝、怒られたことがショックだったんです。だからシーナさんに相談したら、話し合うことが大事だって……」
「そうだな。話し合いは大事だ」
ラウルがリネットの背に手をまわし、抱き上げると自分の膝に横向きに乗せた。顔を上げればすぐにラウルの顔がある。
「大変だったな。それなのに、俺の変な呪いにつきあってくれて、ありがとう」
「いえ。それは、まぁ。でも、魔法師としては、何がなんでもこの呪いを解いてやるという思いもありますし。だけど、最初はちょっと面倒なことに巻き込まれたと思いましたけど」
「最初は? ってことは、今はどう思っているんだ?」
ラウルの耳たぶが少しだけ赤い。葡萄酒の匂いが二人を包み込む。