【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
第六章

1.

「デートですか?」
 三日に一度は足を運ぶ、煮込み料理の美味しい店で夕食をとっていたとき、いきなりそんな提案をされたリネットは目をぱちくりとさせる。
「あぁ。俺と君は誰もが認める恋人同士だ。デートの一つや二つくらいしても、問題ないだろう?」
 気持ちを確かめ合って以降、ラウルの世話焼きぶりがひどくなった。いや、過保護ともいう。これでは恋人同士ではなく、保護者まっしぐらだろう。
 就寝時間や食事の管理はもちろん、朝の身支度においても「今日はこっちの服がいい」だの、「たまにはリボンの結び方を変えてみよう」だの、挙げ句、髪型までいろいろいじられる。
 リネットにはどんなものが似合うのか、ラウルなりに考えているようなのだが、それをウザいと思わずに受けいれられるようになったのは、リネット自身の心境の変化もあったからだ。
 そんな彼女の外見の変わりようにエドガーはもちろん気づいていて「どんどんあの団長さんの好みの女になっていくね」とケラケラ笑っていた。
 リネットだってラウルに嫌われるよりは好かれたい。それに、自分にどんなものが似合うかなんてよくわからないし、ようはラウルさえ「かわいい」と言ってくれれば満足なので、結局彼にすべてをまかせてしまう。
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