【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
2.
リネットは、机の上に積まれた資料から一冊を抜き取って、それを読み込んでいた。
ずっと地下書庫にこもっていたリネットだが、ここにきて呪いの基本に返ろうと思ったのだ。研究室内にある資料は、禁帯出のように珍しいものではない。いたって基礎的な内容が書かれているものばかり。
「ものすごく違和感がある」
そんなことをぼそっと言い出したのはエドガーだ。
「何が?」
女性魔法師が顔を上げて尋ねた。
「リネットがこの時間にここにいる。ものすごく違和感がある。むしろ違和感しかない」
その言葉に男性魔法師も「あぁ」と納得する。
太陽が真上に上がっているような時間、この研究室内に四人がそろうことなどほとんどなかった。
資料にじっくり視線を這わせていたリネットだが、自分の名前が聞こえてきたところで「ん?」と顔を上げる。
「しかも、どんよりとしていたリネットがイメチェンしてるし……。そんなに明るくキラキラしているリネットなんて、リネットじゃない……」
ずっと地下書庫にこもっていたリネットだが、ここにきて呪いの基本に返ろうと思ったのだ。研究室内にある資料は、禁帯出のように珍しいものではない。いたって基礎的な内容が書かれているものばかり。
「ものすごく違和感がある」
そんなことをぼそっと言い出したのはエドガーだ。
「何が?」
女性魔法師が顔を上げて尋ねた。
「リネットがこの時間にここにいる。ものすごく違和感がある。むしろ違和感しかない」
その言葉に男性魔法師も「あぁ」と納得する。
太陽が真上に上がっているような時間、この研究室内に四人がそろうことなどほとんどなかった。
資料にじっくり視線を這わせていたリネットだが、自分の名前が聞こえてきたところで「ん?」と顔を上げる。
「しかも、どんよりとしていたリネットがイメチェンしてるし……。そんなに明るくキラキラしているリネットなんて、リネットじゃない……」