【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
第七章
1.
「魔法師のリネットです。よろしくお願いします」
魔法院の紺色のローブを羽織るリネットは、調査員たちに向かってぺこりと頭を下げた。彼女は、ラウル率いる第七騎士団と一緒にヤゴル遺跡へとやってきた。
「リネットは、調査員たちから話を聞いてほしい。盗まれた遺物の件などを詳しく聞いてもらえないだろうか」
ラウルの指示にリネットは「はい」と元気よく答える。
王都からヤゴル遺跡までは馬車で丸二日。引きこもり体質のリネットにとっては、その馬車の旅も過酷なものになると思われたが、ラウルとの毎朝の散歩が功を奏したのか、ずっと座っていてお尻が痛いという程度だった。
そしていいのか悪いのかわからないが、ラウルとリネットの仲は第七騎士団の間でも公認の仲となっており、リネットの護衛も兼ねてという名目で、馬車に同乗したのはラウルである。
だから彼がリネットの体調を気遣い、こまめに休憩を入れるように指示を出し、朝になればちょっとだけしつこい「おはようのキス」をする。今のところ、ラウルも異常な発情にはいたっていない。
「リネット様、まずは事務所を案内します」
魔法院の紺色のローブを羽織るリネットは、調査員たちに向かってぺこりと頭を下げた。彼女は、ラウル率いる第七騎士団と一緒にヤゴル遺跡へとやってきた。
「リネットは、調査員たちから話を聞いてほしい。盗まれた遺物の件などを詳しく聞いてもらえないだろうか」
ラウルの指示にリネットは「はい」と元気よく答える。
王都からヤゴル遺跡までは馬車で丸二日。引きこもり体質のリネットにとっては、その馬車の旅も過酷なものになると思われたが、ラウルとの毎朝の散歩が功を奏したのか、ずっと座っていてお尻が痛いという程度だった。
そしていいのか悪いのかわからないが、ラウルとリネットの仲は第七騎士団の間でも公認の仲となっており、リネットの護衛も兼ねてという名目で、馬車に同乗したのはラウルである。
だから彼がリネットの体調を気遣い、こまめに休憩を入れるように指示を出し、朝になればちょっとだけしつこい「おはようのキス」をする。今のところ、ラウルも異常な発情にはいたっていない。
「リネット様、まずは事務所を案内します」