【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「もちろんです」
彼が立ち上がったので、リネットも慌てて席を立つ。帳面はローブのポケットにすっぽりと入る大きさだ。
紺色のローブの裾を翻し、リネットは責任者の後ろを追う。もちろん頭には、葡萄色の帽子をかぶる。
建物から外に出れば、リネットは眩しさのあまりに目を細くする。
あまりにも眩しいときは、目を瞑って歩くリネットなのだが、そんなときはいつもラウルが手を引いてくれた。
しかしここはヤゴル遺跡。朝の散歩とは違う。いくら眩しくても、目を開けて歩かなければ、凹凸に足をとられて転んでしまう。発掘現場は、あらゆるところに穴が空いていて危険なのだ。
「ここですね。ここが数百年前に、儀式が行われた場所とされています」
荒らされ遺物が盗まれたとされる場所。そこにしゃがみ込んだリネットは、地面に向かって手をかざした。
責任者は何も言わず、リネットを見守るだけ。
しばらく手をかざしたリネットは、何ごともなかったかのようにすっと立った。
「ありがとうございます。後は、先ほどの場所に戻って、彼らがなぜ盗みを働いたのか。その理由を探りたいと思います」
彼が立ち上がったので、リネットも慌てて席を立つ。帳面はローブのポケットにすっぽりと入る大きさだ。
紺色のローブの裾を翻し、リネットは責任者の後ろを追う。もちろん頭には、葡萄色の帽子をかぶる。
建物から外に出れば、リネットは眩しさのあまりに目を細くする。
あまりにも眩しいときは、目を瞑って歩くリネットなのだが、そんなときはいつもラウルが手を引いてくれた。
しかしここはヤゴル遺跡。朝の散歩とは違う。いくら眩しくても、目を開けて歩かなければ、凹凸に足をとられて転んでしまう。発掘現場は、あらゆるところに穴が空いていて危険なのだ。
「ここですね。ここが数百年前に、儀式が行われた場所とされています」
荒らされ遺物が盗まれたとされる場所。そこにしゃがみ込んだリネットは、地面に向かって手をかざした。
責任者は何も言わず、リネットを見守るだけ。
しばらく手をかざしたリネットは、何ごともなかったかのようにすっと立った。
「ありがとうございます。後は、先ほどの場所に戻って、彼らがなぜ盗みを働いたのか。その理由を探りたいと思います」