【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
第七騎士団がヤゴル遺跡の調査を行うのは、長くて五日。状況によっては早めに切り上げることもあるが、その五日間、リネットは三つの約束を守らねばならないのだが。
「まったく。初日からこれでは、先が思いやられる」
腕を組み、ラウルは威圧的にリネットを見下ろす。
リネットとしては彼との約束を忘れていたわけではない。ただ、今まで手に入らなかった資料や情報に夢中になってしまっただけ。
「すみません……つい、夢中になって……」
「まぁ、君が何かに夢中になって食事を忘れるのは、別に今に始まったことではないな」
そう言うものの、ラウルの顔にはほのかな笑みが浮かぶ。
「だが、あいつらが待ってる。君が来ないと食べないとまで言ってる」
王都からここまでの移動の間も、食事は第七騎士団の面々が用意してくれた。
「すぐに片づけます」
借りた資料は書棚に戻し、大事な帳面は鞄へとしまう。
事務所内に残っていた調査員たちに声をかけ、リネットは外に出た。外はすでに薄暗い。
「まったく。初日からこれでは、先が思いやられる」
腕を組み、ラウルは威圧的にリネットを見下ろす。
リネットとしては彼との約束を忘れていたわけではない。ただ、今まで手に入らなかった資料や情報に夢中になってしまっただけ。
「すみません……つい、夢中になって……」
「まぁ、君が何かに夢中になって食事を忘れるのは、別に今に始まったことではないな」
そう言うものの、ラウルの顔にはほのかな笑みが浮かぶ。
「だが、あいつらが待ってる。君が来ないと食べないとまで言ってる」
王都からここまでの移動の間も、食事は第七騎士団の面々が用意してくれた。
「すぐに片づけます」
借りた資料は書棚に戻し、大事な帳面は鞄へとしまう。
事務所内に残っていた調査員たちに声をかけ、リネットは外に出た。外はすでに薄暗い。