【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 口元に手を当てたリネットは、しばし考え込む。
「では、後でその身上書を確認させてください。作業員たちには、盗難に備えて遺物の保管場所を変更すると……そうですね、資料室の地下。あそこは鍵がかかりますし、古い貴重な資料も置いてありますから。宝物を保管するにはもってこいの場所かと。それから、調査が終わったので騎士団も撤退すると伝えてください」
 リネットの提案に責任者は大きく頷いた。
「では、俺たちも撤退の準備を始めよう。ヒース」
「はい」
 リネットは発掘調査員たちと行動をともにし、臨時作業員の身上書を一緒に確認した。

 事態が動いたのは、騎士団を撤退させて五日目の夜。
 テミオの街の宿で控えていたのは、ラウルとリネット、そしてヒースの三人だ。
「お邪魔じゃないですか?」とヒースはしきりにそんなことを口にしていたが、犯人が複数だった場合、ラウルとリネットだけで取り押させることはできないと判断した。
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