【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「ありがとうございます。私も早く、ラウルさんの呪いが解けるように頑張ります。そろそろ三ヶ月になりますよね……もうちょっとで、何かわかりそうで……」
 ここまで解呪の方法が見つからないとはリネットも思っていなかった。
 だが、先日ヤゴル遺跡にまで足を運んだことで、もう少しで解呪方法がわかるかもしれないと、そんな気持ちにはなっていた。
「君には迷惑をかけるな」
「いえ。私も魔法師として未熟なばかりに……」
 ただ呪いに興味を持って、片っ端から本を読んでいたあのときとは違う。それを使えるようなものにしなければ意味がない。
「よし」
 そこでなぜか気合いを入れたラウルは、リネットを軽々と抱き上げ、膝の上にのせた。
「皇帝の件は、これでなんとかなるだろう」
「はい?」
「仮婚約。そして、俺と君がラブラブであること」
 ん? とリネットが聞き返すと、ラウルの唇が落ちてきた。これはしつこいキスの始まりの合図。
 そしてもちろんキスだけ終わるはずがない。彼はリネットの身体をとろとろに溶かし、最後には互いに熱を交わし、欲を吐き出すのだ。
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