【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 それはラウルも懸念していたことだ。キサレータ帝国に不満を持つ者たちが結束して一つになれば、脅威になるだろうと。
「他にも怪我人がたくさん出て。私たちでは応急処置しかできないから、魔法師の方を呼んでこいって……」
 だからモアがリネットを呼びに来たようだ。
 しかもこの時間となれば、他の魔法師たちも自宅に戻っている。誰かが連絡を飛ばして、すぐに駆けつけたとしても、それなりに時間がかかる。
 だったらその間、リネット一人でも治療に当たったほうがいい。
 それにラウルの怪我というのは、どの程度のものなのか。
「わかりました。すぐに行きます」
 リネットは魔法院のローブを羽織り、部屋を出た。
「あの……ラウルさんの怪我の具合というのは……」
「私も詳しくはわかっていなくて……。とにかく今、怪我人の治療のために、魔法師の方を――」
 そこでリネットの意識は途切れた。

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