【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 暴動が起こったと聞いている。真っ先に狙われるのはアルヴィスではないだろうか。
「あぁ……」
 リネットの髪をすくい、そこに唇を押しつけ、アルヴィスは答える。
「昨夜のパーティーのことか?」
 どうやらパーティーはとっくに終わっているらしい。
「楽しませてもらった。セーナス王は立場をわきまえているな」
「暴動は? 怪我人は?」
「なるほど。おまえはその嘘を信じたというわけか」
「嘘……?」
 声にならない声が、空気の中に溶けていく。
「そうでもしないと、おまえを部屋の中から連れ出すことができないと、あの女が言ったからな」
「あの女……?」
「モアとかいう女だ。おまえが懇意にしている女性だと聞いたからな。脅して利用しようと思っていたが……脅すまでもなかった」
 どういうことだと、リネットは目を細くする。
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