【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 そんなとき、愛する一組のじれじれ両片思いのカップルがいた。お互い好き合っているはずなのに、なぜか顔を合わせれば喧嘩ばかり。いずれは二人の関係も変化し、互いに素直になれる日がくるだろうと、周囲もあたたかく見守っていた。
 ところが、帝国から彼女を後宮に入れるよう通達がきた。二人の落ち込みを見て胸を痛めた友人がかけたのが、「毎日『おはようのキス』をしないと発情する呪い」だった。彼女が後宮入りする前に二人が結ばれればいいと、単純に考えたのだ。
 二人は結ばれたものの、帝国の逆鱗に触れた。帝国はゴル族の住居を焼き払った。
 だが、ゴル族は黙ってはいなかった。ゴル族は呪術を得意とする民族。
 愛し合う二人を引き裂こうとした帝国に呪いをかけ、それが「アレがもげる」呪いの起源となる。
 リネットはそう結論づけた。
「まさか、ここでもげる呪いに繋がるとは思っていませんでした」
「なるほど……帝国はそんな昔から、人の気持ちを踏みにじってきたんだな……」
 そう呟くラウルの声が、リネットの胸にずきりと響いた。
「それで、肝心の俺の呪いを解く方法は?」
「えっと……今の話を聞いて、わかりませんでしたか?」
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