【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「どうしてですか?」
「俺は、呪いを解くために君を抱きたいのではなく、君を愛したいから抱きたいと思っているからだ……」
「ラウルさん……」
 リネットは目にいっぱいの涙をため、彼を見上げた。
「リネット……」
 彼が熱っぽい眼差しを向ける。
「呪いが解けたらと言ったが……呪いを解く方法がわかったから、それは同義だ……だから、俺と結婚してほしい。君を心から愛している」
 ラウルが力強くリネットを抱き寄せた。リネットもラウルの背に腕を回す。
「はい……私も、ラウルさんが好きです。一生、側にいてください」
 リネットの告白が終わった瞬間、二人の間に光の玉がぽうっと現れた。
「へ? なんでしょう、これ……?」
 慌てたリネットは、ラウルと距離を取った。
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