【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 たいていそんなときは、爆発するくらいに主張している彼のものだが、今日はやけにおとなしい。
「どうしたんですか? 本当に……」
「ムラムラしないんだ」
「へっ?」
「ここに来てから仕事が忙しすぎて……リネットが足りないと思っていたんだ」
 この地区の立て直しの取りまとめている立場なのだから、忙しいのも仕方ない。むしろ今も、臣下の目を盗んでよくここまで来ることができたなと、感心するくらい。
「だから、仕事の合間に、リネットとあんなことやこんなことをしようといろいろ考えていたんだ。だけどムラムラしない。とうとう俺、忙しすぎて枯れてしまったのだろうか……」
 背中を丸め、しゅんとするラウルは、どこかかわいらしく見える。だが、今の話題はかわいくない。
 そこでリネットはポンと手を叩いた。
「あぁ。それはきっと『新しい命を授かったので萎える呪い』のせいですね」
「ん?」
 ラウルがすぐに聞き返した。
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