【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
今までは魔法院の建物内で寝泊まりしていたから、研究室に向かうにしても外に出る必要はなかった。食堂だけは魔法院とは別の建物になるが、それだって回廊で繋がっているし、極力食堂にすら行きたくないリネットは、外に出たついでに保存できるようなパンや果物を二日分ほど手に入れて、研究室内で保管していた。
だがここは第七騎士団が所有する官舎だ。となれば魔法院とはそこそこ距離が離れているし、一度、外に出る必要がある。
リネットは、葡萄色の帽子を手にして外に出る。
官舎と魔法院は歩いて五分もかからない。それでも引きこもり体質のリネットにとっては、気が重くなる距離だ。
帽子を深くかぶって、人の目につかないように、端っこのほうを背中を丸めて歩く。
魔法院の建物に入ったときには、大きく息を吐きたくなった。やっといつもの慣れた場所。それだけで気持ちが違う。
「あれ? おはようリネット。今日は早いのね」
研究室へ向かう途中、リネットを知る女性魔法師とすれ違う。彼女が言うように、いつものリネットであれば研究室にいる時間ではない。
「はい……ちょっと気になる呪いがあって……それを早く調べたくて……」
だがここは第七騎士団が所有する官舎だ。となれば魔法院とはそこそこ距離が離れているし、一度、外に出る必要がある。
リネットは、葡萄色の帽子を手にして外に出る。
官舎と魔法院は歩いて五分もかからない。それでも引きこもり体質のリネットにとっては、気が重くなる距離だ。
帽子を深くかぶって、人の目につかないように、端っこのほうを背中を丸めて歩く。
魔法院の建物に入ったときには、大きく息を吐きたくなった。やっといつもの慣れた場所。それだけで気持ちが違う。
「あれ? おはようリネット。今日は早いのね」
研究室へ向かう途中、リネットを知る女性魔法師とすれ違う。彼女が言うように、いつものリネットであれば研究室にいる時間ではない。
「はい……ちょっと気になる呪いがあって……それを早く調べたくて……」