幼なじみの、隠しごと。
「あっ、でもリノちゃんは叶を好きって言ってたっ。叶にも、会いに来てたんでしょう?」

「いや、俺は昨日、リノの告白を断ったから。リノは気まぐれで飽きっぽいし、また別の恋を探し始めただろ」


そ、そんな……簡単に諦めるんだ。

そう動揺していると、叶が真剣な目で言う。


「……ねぇ、本気って、何回言ったら信じてくれる?」

「も、もうわかってるよっ! でも……自信がなくて……」


こんな私でいいのかって、思っちゃって……

そう考えて下を向いてしまう。

そんな私を、叶が優しく前を向かせてくれた。


「唯月は人気者でしょ? 学校だって、スタジオだって……それに、さっきのやつだってファンだった。俺が嫉妬を抑えるのに苦労してるくらいだ」

「し、嫉妬……?」

「うん、そう。独占したいって、ずっと思ってる……でも、モデルが夢なんでしょ? なら、独占はできないよ」


そ、そんなこと……思ってたんだ。

私の夢のために、我慢して……


「……でも、流石にさっきのやつには怒りが湧いてきたよ。腕を掴んでたし……大丈夫? もう痛くない?」

「う、うん、平気……でも、足がちょっと痛くて……」
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