悪女の私がヒロインみたいに溺愛されてます!
「それ、は…」


前の世界の私だって、人と群れることがあまり得意じゃなかったから仲のいい友達なんていなかった。

いつも一人で、小説を書くことしか楽しみがなかった。

…それでも、ふとした時に考えることがある。


「友達って、別に大した理由がなくてもそばにいて、一緒に支え合う対等な存在なんじゃないの?片方だけが得してる時点で、そんなのもう対等な関係って言えないじゃん。言いたいことも言えなくて、役に立たなきゃなんて思う関係は友達って言わないよ」


友達がいたらきっともっとこのつまらなかった毎日も、少しはマシになったのかもなんて今だから思える。

こんな私と一緒にいたいと思う人はいないと、勝手に決めつけて関わろうとしなかったから。

そんなの全部、ただの妄想でしかなかったのに。


「一人は、楽だけど…寂しいよ。あんたが変わろうとしないと、本当の友達とも出会えないし、この現実は何も変わらない。今を変えられるのはあんたしかいないんだから」


乃愛も友達がほしいと思っていたのかもしれない。

この世界は広いんだから、乃愛を受け止めてくれる人だってきっといたはずなのに…。


「お姉さんも、今からだって遅くないんじゃないんですか?」

「…え?」
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