クズ御曹司の執着愛
忠相が奥のバスルームへ姿を消すと、広いスイートに静寂が落ちた。
残された伊織は、胸の高鳴りを抑えきれないまま、ゆっくりとベッドへ歩み寄る。
そこに置かれていたのは、リボンで丁寧に結ばれた箱だった。
恐る恐る蓋を開けると、ふわりとシルクの光沢が広がる。
「……すてき……」
中に収められていたのは、ゴールドベージュのロングスリップ。
スリップのストラップはクリスタルが連なっている。
胸元と両脇には、同色のレースが贅沢にあしらわれ、控えめなのに、どこか艶やかだった。
伊織はそっと手に取り、指先で確かめる。
肌に吸いつくような柔らかさに、思わず小さく息が漏れた。
胸元に当ててみると、シルクの感触が肌を想像させ、頬がじんわりと熱くなる。
そのとき、箱の底に、さらに小さな紺色のベルベットの箱が隠れるように収められているのに気づいた。
「……もう……」
呆れたように呟きながらも、その声には微かな喜びが混じる。
蓋を開けると、一粒のダイヤモンドが静かに輝いた。
シンプルなプラチナチェーンに揺れる、小さくも揺るぎない光。
「……きれい」
しばらく見つめ、心を奪われる。
チェーンを持ち上げると、光がシルクに反射して、さらに柔らかく瞬いた。
やがて伊織は、そっとネックレスを箱へ戻す。
「……これは、忠相に着けてもらおう」
そう決めた途端、胸がきゅっと鳴る。
彼の大きな手が首筋に触れる瞬間を思い浮かべてしまい、自然と頬が熱を帯びた。
伊織は立ち上がり、スリップを胸に抱く。
月の光を含んだようなシルクが、静かに輝いている。
ローブを肩から滑らせると、ひやりとした空気が肌を撫でた。
次の瞬間、シルクが身体を包み込む。
滑り込むような感触に、思わず息が詰まる。
ゴールドベージュのスリップはしっとりと体に馴染み、
胸元と脇のレースが、繊細な陰影を描いた。
クリスタルがきらりと光った。
鏡に映る自分を見て、伊織は小さく目を見張る。
「……別人みたい」
ベッドに腰を下ろすと、鼓動が速くなるのを抑えられない。
先ほど見たネックレスの輝きと、首筋に触れる想像が、胸の奥で絡み合う。
奥のバスルームから、まだ水音が聞こえていた。
その音に耳を澄ませながら、伊織は両腕で自分を抱きしめる。
忠相が戻ってくる、その瞬間を待つ胸には、甘い期待と緊張が、静かに混ざり合っていた。
伊織は、シルクのスリップの上にローブを羽織り、広い窓辺に立っていた。
眼下には、都会の夜景が宝石のように瞬き、スイートの静けさの中で、まるで別世界に迷い込んだようだった。
バスルームの扉が開く気配に、伊織は小さく肩を震わせる。
「……何をしている」
振り向いた忠相は、その場で足を止めた。
濡れた髪をタオルで拭きながら、窓辺に浮かび上がる伊織の姿を、言葉もなく見つめている。
ローブの隙間からのぞくスリップの淡い光沢。
月明かりと夜景に照らされて揺れる輪郭は、現実離れした美しさを帯びていた。
「夜景が……きれいで」
そう答えながらも、伊織は胸の高鳴りを抑えられなかった。
忠相の目には、夜景など映っていない。
ただ、光に包まれた伊織の姿だけが、深く焼き付いている。
「気に入ったか」
背後から、低い声が落ちる。
「うん、とても。ありがとう」
素直な返事に、忠相の吐息が耳元をかすめた。
「……なら」
一拍置いて、静かに続く。
「ローブを、脱いでくれ」
一瞬のためらい。
だが、背後から抱き寄せられ、その迷いは許されなかった。
大きな手が結び目を解き、布が静かに滑り落ちる。
露わになった肩口に、夜気が触れる。
「……ん」
唇が触れ、軽く吸われる。
その感触に、伊織の喉から小さな息が漏れた。
「くすぐったい……」
思わず笑みがこぼれるが、忠相はやめようとしない。
そのとき、濡れた髪から一滴の雫が落ちた。
冷たさが、甘美な感覚とともに胸元を伝い、伊織は小さく震える。
その雫を追うように、指先がそっと忍び込む。
シルクをすり抜け、大きな手が柔らかさを包み込み、確かめるように動いた。
「……っ」
ため息まじりの声が、思わず漏れる。
自分の声に頬が熱を帯び、伊織は肩をすくめるように身をよじった。
「伊織……」
耳元に低く名を呼ばれ、手は離れない。
反応を逃さぬよう、優しく、しかし確実に。
「……忠相……」
羞恥に染まった声は震えながらも、拒む響きを持たなかった。
その小さな震えが、受け入れの合図だと、彼には伝わっている。
「……かわいい」
囁きとともに、背後から抱きしめる腕の力が強まる。
夜景を背に、伊織の体は強く引き寄せられた。
眼下の光の海よりも、忠相の体温のほうが、圧倒的に鮮やかだった。
「伊織」
名を呼ばれるたび、足元の力が抜けていく。
「もう、逃げられない」
耳元で囁かれ、触れる指先が、羞恥を甘い疼きへと変えていく。
「……ん」
身をよじろうとするが、夜景に照らされたガラスに背を預ける形になり、抗えない。
体温と、荒くなる吐息だけが、感覚を支配していく。
「……あ……」
甘い声がこぼれ、胸の奥まで震えが走る。
「伊織……もう、抑えられない」
低く掠れた声は、理性の縁に立つ熱そのものだった。
窓の外では、夜景が宝石のように瞬いている。
「伊織……愛してる。お前だけだ」
低く響く声とともに、薄布が夜風に揺れ、肌をさらす。
「……っ、ああ……」
羞恥に震えながらも、伊織は抗わず、その熱を受け入れた。
ガラスに映る二人の影。
夜景の光がシルエットを縁取り、現実と夢の境が溶けていく。
抱きしめられるたび、伊織の胸から甘い声がこぼれ、
それに応えるように、忠相の囁きが重なった。
「伊織……もう、離さない」
夜空の光よりも熱く、確かで、逃げ場のない愛。
伊織はついに抗うことをやめ、忠相の腕に、すべてを委ねていった。
残された伊織は、胸の高鳴りを抑えきれないまま、ゆっくりとベッドへ歩み寄る。
そこに置かれていたのは、リボンで丁寧に結ばれた箱だった。
恐る恐る蓋を開けると、ふわりとシルクの光沢が広がる。
「……すてき……」
中に収められていたのは、ゴールドベージュのロングスリップ。
スリップのストラップはクリスタルが連なっている。
胸元と両脇には、同色のレースが贅沢にあしらわれ、控えめなのに、どこか艶やかだった。
伊織はそっと手に取り、指先で確かめる。
肌に吸いつくような柔らかさに、思わず小さく息が漏れた。
胸元に当ててみると、シルクの感触が肌を想像させ、頬がじんわりと熱くなる。
そのとき、箱の底に、さらに小さな紺色のベルベットの箱が隠れるように収められているのに気づいた。
「……もう……」
呆れたように呟きながらも、その声には微かな喜びが混じる。
蓋を開けると、一粒のダイヤモンドが静かに輝いた。
シンプルなプラチナチェーンに揺れる、小さくも揺るぎない光。
「……きれい」
しばらく見つめ、心を奪われる。
チェーンを持ち上げると、光がシルクに反射して、さらに柔らかく瞬いた。
やがて伊織は、そっとネックレスを箱へ戻す。
「……これは、忠相に着けてもらおう」
そう決めた途端、胸がきゅっと鳴る。
彼の大きな手が首筋に触れる瞬間を思い浮かべてしまい、自然と頬が熱を帯びた。
伊織は立ち上がり、スリップを胸に抱く。
月の光を含んだようなシルクが、静かに輝いている。
ローブを肩から滑らせると、ひやりとした空気が肌を撫でた。
次の瞬間、シルクが身体を包み込む。
滑り込むような感触に、思わず息が詰まる。
ゴールドベージュのスリップはしっとりと体に馴染み、
胸元と脇のレースが、繊細な陰影を描いた。
クリスタルがきらりと光った。
鏡に映る自分を見て、伊織は小さく目を見張る。
「……別人みたい」
ベッドに腰を下ろすと、鼓動が速くなるのを抑えられない。
先ほど見たネックレスの輝きと、首筋に触れる想像が、胸の奥で絡み合う。
奥のバスルームから、まだ水音が聞こえていた。
その音に耳を澄ませながら、伊織は両腕で自分を抱きしめる。
忠相が戻ってくる、その瞬間を待つ胸には、甘い期待と緊張が、静かに混ざり合っていた。
伊織は、シルクのスリップの上にローブを羽織り、広い窓辺に立っていた。
眼下には、都会の夜景が宝石のように瞬き、スイートの静けさの中で、まるで別世界に迷い込んだようだった。
バスルームの扉が開く気配に、伊織は小さく肩を震わせる。
「……何をしている」
振り向いた忠相は、その場で足を止めた。
濡れた髪をタオルで拭きながら、窓辺に浮かび上がる伊織の姿を、言葉もなく見つめている。
ローブの隙間からのぞくスリップの淡い光沢。
月明かりと夜景に照らされて揺れる輪郭は、現実離れした美しさを帯びていた。
「夜景が……きれいで」
そう答えながらも、伊織は胸の高鳴りを抑えられなかった。
忠相の目には、夜景など映っていない。
ただ、光に包まれた伊織の姿だけが、深く焼き付いている。
「気に入ったか」
背後から、低い声が落ちる。
「うん、とても。ありがとう」
素直な返事に、忠相の吐息が耳元をかすめた。
「……なら」
一拍置いて、静かに続く。
「ローブを、脱いでくれ」
一瞬のためらい。
だが、背後から抱き寄せられ、その迷いは許されなかった。
大きな手が結び目を解き、布が静かに滑り落ちる。
露わになった肩口に、夜気が触れる。
「……ん」
唇が触れ、軽く吸われる。
その感触に、伊織の喉から小さな息が漏れた。
「くすぐったい……」
思わず笑みがこぼれるが、忠相はやめようとしない。
そのとき、濡れた髪から一滴の雫が落ちた。
冷たさが、甘美な感覚とともに胸元を伝い、伊織は小さく震える。
その雫を追うように、指先がそっと忍び込む。
シルクをすり抜け、大きな手が柔らかさを包み込み、確かめるように動いた。
「……っ」
ため息まじりの声が、思わず漏れる。
自分の声に頬が熱を帯び、伊織は肩をすくめるように身をよじった。
「伊織……」
耳元に低く名を呼ばれ、手は離れない。
反応を逃さぬよう、優しく、しかし確実に。
「……忠相……」
羞恥に染まった声は震えながらも、拒む響きを持たなかった。
その小さな震えが、受け入れの合図だと、彼には伝わっている。
「……かわいい」
囁きとともに、背後から抱きしめる腕の力が強まる。
夜景を背に、伊織の体は強く引き寄せられた。
眼下の光の海よりも、忠相の体温のほうが、圧倒的に鮮やかだった。
「伊織」
名を呼ばれるたび、足元の力が抜けていく。
「もう、逃げられない」
耳元で囁かれ、触れる指先が、羞恥を甘い疼きへと変えていく。
「……ん」
身をよじろうとするが、夜景に照らされたガラスに背を預ける形になり、抗えない。
体温と、荒くなる吐息だけが、感覚を支配していく。
「……あ……」
甘い声がこぼれ、胸の奥まで震えが走る。
「伊織……もう、抑えられない」
低く掠れた声は、理性の縁に立つ熱そのものだった。
窓の外では、夜景が宝石のように瞬いている。
「伊織……愛してる。お前だけだ」
低く響く声とともに、薄布が夜風に揺れ、肌をさらす。
「……っ、ああ……」
羞恥に震えながらも、伊織は抗わず、その熱を受け入れた。
ガラスに映る二人の影。
夜景の光がシルエットを縁取り、現実と夢の境が溶けていく。
抱きしめられるたび、伊織の胸から甘い声がこぼれ、
それに応えるように、忠相の囁きが重なった。
「伊織……もう、離さない」
夜空の光よりも熱く、確かで、逃げ場のない愛。
伊織はついに抗うことをやめ、忠相の腕に、すべてを委ねていった。