僕の愛しい泥棒娘
そしてみんなが偽りの避難先としてあげたの
が親友のメアリーヌがいるダミアサール公爵
家と娘の嫁ぎ先のコベルトン公爵家だ

この二つの所なら護衛騎士も多くコベルトン
公爵家は騎士団総長の家でもある。

こんな安全なところはないだろう。

でも、父親はだめだと言う。実際に避難する
場所は思いも寄らない所がいいと言って
譲らない。

それは少し当てがあると言うアウスレッドに
任すことになった。

そして早速身代わりが3人選ばれ王妃の侍女
や女官も陛下の侍従も洗い直され、誓約書に
サインのある貴族家に何らかの形で関係があ
るものは配置換えになった。

今日は久しぶりにユミアと連絡を取ってお昼
を一緒に食べお茶の時間に公爵家にまた来て
貰っている。

念のため変装をしてきてくれるように言って
レストランも平民が行くような気安い店で、
現地集合にしたのだ。

ユミアはその指示に何か感じただろうが何も
言わずアウスレッドもユミアと分からない程
の変装をしていた。

赤毛の鬘をかぶり大きな眼鏡にベレー帽をか
ぶっていかにも絵描きですと言う様な服を着
てきた。

先に来て座っているアウスレッドの前に突然
知らない女が腰かけた時は怒鳴りつけそうに
なったが

「レッドさん、こんにちは」

と言ったユミアの声を聴いてはっとしたのだ。
そしてその変装があまりに見事なので笑いが
止まらずユミアに酷く𠮟られた。
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