召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜
「っ!」
さっきまで可愛いと抱きしめていたことを急に思い出し、顔が熱くなるのを感じた。だけどグリフィスにとっては、そんなことなど些細な出来事でしかない。距離を詰められて、私は一歩二歩と後ろに下がった。
それをグリフィスがどう感じたのかは分からない。けれど突然、腕を掴まれた。
「どうして逃げるのですか? 行きたいのでしょう?」
「勿論、行きたい……けど反対していたじゃない。それなのに、どうして?」
「……アゼリアの意思を尊重したいんです。これまでもそうしていたように、これからも」
そうだった。グリフィスは忠告や注意はするけれど、私のことを最優先に考えてくれていた。鍵の件は……おそらくウサギ獣人なのを隠したかったからかもしれない。
今なら、その気持ちがよく分かる。突然、私が帰宅して出くわしたりしないための処置だったのだろう。
「ですから、絶対に私から離れないでください。おそらくマックスという男は、黒いフードの男たち、つまりアゼリアをこの世界に召喚した者たちの仲間でしょうから」
「あっ、そっか。私というより、タロットカードをこの世界に呼び戻したんだものね」
だからマックスは、私を眠らせて、タロットカードだけを盗んでいった。私が目的ならば、最初の接触時に何かしらアクションをするはずのに、逃げて行ったからだ。
その後、タロットカードを盗む算段でもしていたのか、次に会った時は接触してきた。おそらく、そんなところだろう。
さっきまで可愛いと抱きしめていたことを急に思い出し、顔が熱くなるのを感じた。だけどグリフィスにとっては、そんなことなど些細な出来事でしかない。距離を詰められて、私は一歩二歩と後ろに下がった。
それをグリフィスがどう感じたのかは分からない。けれど突然、腕を掴まれた。
「どうして逃げるのですか? 行きたいのでしょう?」
「勿論、行きたい……けど反対していたじゃない。それなのに、どうして?」
「……アゼリアの意思を尊重したいんです。これまでもそうしていたように、これからも」
そうだった。グリフィスは忠告や注意はするけれど、私のことを最優先に考えてくれていた。鍵の件は……おそらくウサギ獣人なのを隠したかったからかもしれない。
今なら、その気持ちがよく分かる。突然、私が帰宅して出くわしたりしないための処置だったのだろう。
「ですから、絶対に私から離れないでください。おそらくマックスという男は、黒いフードの男たち、つまりアゼリアをこの世界に召喚した者たちの仲間でしょうから」
「あっ、そっか。私というより、タロットカードをこの世界に呼び戻したんだものね」
だからマックスは、私を眠らせて、タロットカードだけを盗んでいった。私が目的ならば、最初の接触時に何かしらアクションをするはずのに、逃げて行ったからだ。
その後、タロットカードを盗む算段でもしていたのか、次に会った時は接触してきた。おそらく、そんなところだろう。