きみと、まるはだかの恋
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 お店の内装、メニュー、プラネタリウムの投影方法など、考えることはたくさんあった。あれから一週間、お店のコンセプトに沿って細かい部分を昴と話し合った。もちろんその間も、農作業や土日の夜の星空ツアーガイドに勤しむ。昴について何度も星空ツアーを聴くうちに、自分でも解説をしているような気分になっていったのだからとても不思議だ。

「やあやあ、城北くん」

 いつものように日曜日の星空ツアーが終わったあと、ツアーに参加していた村長の木川さんが昴に声をかけてきた。私は、村長が参加しているとは知らず、声をかけられた時は驚いたけれど、昴は知っていたのか「お疲れ様です」と自然と頭を下げた。

「ハナさんも、こんばんは」

「こんばんは」

 村長とは星見里に滞在を始めてから数度、顔を合わせている。というのも、私が頻繁にWi-Fiを求めて役場に行くので、そこで役場にいる村長と顔を合わせるのだ。

「やっぱり城北くんの解説は一級品だね」

 ストレートで最高級の褒め言葉を伝えてくれる尊重に、昴は「いや、そんなことないです!」と首を横に振りながらもどこか嬉しそうに頬を赤らめる。

「城北くんの解説を聞いていると、夢を見ているような心地になるよ。だからこの間の地域おこし協力隊の件も、もちろん採用ですよ」

「え、本当ですか!?」

 突然の採用通知に、昴の目が大きく見開かれる。先週『喫茶きこり』で三上さんから協力隊の話を聞いた翌日に、昴は村長の元へ、協力隊に入りたいと申し出ていた。その採用通知を今もらえるとは思っておらず、純粋に驚いたようだ。
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