幼馴染み皇子の強引すぎる婚約破棄と溺愛
そしてユリウスは、今度は正面から屋敷に入ってくるようになった。

「ユリウス……」

毎晩のように姿を見せる皇子様を、私はもう当たり前のように迎えてしまう。

最初こそ父も母も驚きを隠さなかったが、やがて何も言わなくなった。

彼の真剣さを、きっと二人も感じ取ったのだろう。

「セシリア……毎晩求めてすまない。」

そう囁きながら、彼は必ず私を抱きしめて離さない。

熱い口づけ。耳元に落ちる甘い囁き。

そして私をベッドに導き、何度も求めてくる。

「ユリウス……ああん……」

愛を確かめ合うたび、体も心も彼に染まっていく。

「セシリア……俺に抱かれる姿を見せてくれ。」

真剣で切ない瞳に見つめられると、羞恥よりも幸福感が胸を満たした。

──私は彼を受け入れることに、幸せを感じてしまっていた。

夜ごとに重ねられる逢瀬の中で、もう戻れないと悟りながら。
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