幼馴染み皇子の強引すぎる婚約破棄と溺愛
激しく抱き寄せられるたび、息も絶え絶えになって声が漏れる。

「ユリウス……あっ……」

重なる体温が私を支配し、逃れることなどできなかった。

「セシリアっ!」

彼の名を呼ぶと同時に、全身を駆け抜ける熱が頂点に達する。

「……ああっ!」

大きな波に呑まれ、私は彼の胸にしがみついた。

「綺麗だよ、セシリア……」

耳元に落とされた声は、甘く切実で、私の心を深く震わせる。

絶頂に震える私を、ユリウスは強く抱きしめて離さなかった。

「やっと……俺のものになった。」

互いの汗に濡れた肌が触れ合い、どこまでも一つになった気がした。

「セシリア……もう俺から離れられないぞ。」

その低い声に、胸の奥が熱くなる。

私は言葉を返すことができず、ただ強く頷いた。

──この瞬間から、私のすべてはユリウスのもの。

運命に抗えなくても、愛だけは揺るがないと悟った夜だった。
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