幼馴染み皇子の強引すぎる婚約破棄と溺愛
王宮の小さな茶会に招かれたある日。

煌びやかな令嬢たちが集う中、私は控えめに席に着いていた。

「まあ、公爵令嬢とはいえ……」

隣に座った令嬢が、わざと声を高くする。

「本当に殿下の妃になれるのかしら? 政略を潰した張本人だと聞きましたけれど。」

笑い混じりの囁きに、周囲がざわつく。

胸がきゅっと締めつけられ、私は思わず俯いた。

その瞬間──椅子を引く音が響いた。

「セシリア。」

ユリウスが私の隣に立ち、堂々と令嬢を見下ろしていた。

「彼女に二度とそのようなことを口にするな。」

低く鋭い声が広間に響き渡る。

令嬢は青ざめ、言葉を失った。

ユリウスは私の手を取り、皆の前でしっかりと握る。

「セシリアは俺の妃だ。それ以上の言葉は必要ない。」

場の空気が一変し、誰もが息を呑む。

強引すぎるほどの宣言に、私の胸は熱くなった。

──愛されている。

その確信だけが、冷たい視線よりも強く私を支えてくれた。
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