幼馴染み皇子の強引すぎる婚約破棄と溺愛
数日後、試着用のドレスが仕立て上がり、私はユリウスと共に試着室へと向かった。

真新しい純白の布地に身を包むと、胸が高鳴る。

「どうでしょうか?」

鏡の前で身じろぎすると、仕立て屋が肩のラインを丁寧に整えてくれる。

「少し……肩を出し過ぎじゃないか?」

ユリウスが眉をひそめて私を見つめた。

「これくらいが、今の流行なんですよ、殿下。」

仕立て屋は苦笑しながら答える。

するとユリウスは、真顔のまま口を開いた。

「セシリアの肌を、なるべく他の男に見せたくない。」

あまりに真剣すぎる言葉に、仕立て屋と私は顔を見合わせてしまう。

次の瞬間、二人して吹き出しそうになった。

「……今更ですか。」

私が呟くと、仕立て屋が笑って言葉を添えた。

「殿下は本当に奥方を大切に思っていらっしゃるんですね。」

ユリウスは頬を染めながらも私を見つめ続ける。

「大切に決まっているだろう。……俺の唯一の花嫁だから。」

その一言に、胸の奥まで甘い熱が広がった。
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