幼馴染み皇子の強引すぎる婚約破棄と溺愛
今度はユリウスの衣装作りが始まった。

「寸法は変わっていないと思うのだが。」

そう言って気軽に上着を脱ぐと、鍛え上げられた胸板と腕の筋肉が露わになる。

「……っ」思わず息を呑んだのは私だけではなかった。

仕立て屋も針を持つ手を止め、惚れ惚れとした視線を向けていた。

「いいえ、殿下。毎年少しずつお体が大きくなられております。今年も寸法を改めないといけませんね。」

器用にメジャーを回しながら、仕立て屋は口をつぐまず続ける。

「金糸を多くあしらいましょう。第2皇子殿下にふさわしい、華やかな軍服にいたします。」

「……そこは君に任せる。」

先ほどまで私のドレスに口を出していたユリウスも、さすがに専門の提案には逆らえないようだった。

「殿下は肩幅も広くなられましたし、胸元も映えるようにデザインいたします。」

仕立て屋の言葉に頷きつつ、ユリウスはちらりと私を見やる。

「セシリア、どうだ?」

「……とても、素敵です。」

顔が熱くなる。

彼の軍服姿を思い浮かべただけで、胸が高鳴ってしまった。
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