幼馴染み皇子の強引すぎる婚約破棄と溺愛
寝室に案内されると、灯された燭台の炎が柔らかく揺れ、二人きりの静寂が訪れた。

ユリウスは私を振り向かせ、深く見つめてくる。

「セシリア……」

その声だけで胸が熱くなる。

彼は私を強く抱き寄せ、耳元で低く囁いた。

「今日からは、君は本当の妻だ。永遠に……絶対に離さない。」

吐息が触れるほどの距離で告げられた言葉に、涙がこぼれそうになる。

「ユリウス……」

唇が重なり、長い口づけに溶かされていく。

心も体もすべてが彼に包まれ、二人の境界はもうどこにもなかった。

──この瞬間から私は、皇子の花嫁ではなく、ユリウスの“妻”として生きていく。

永遠を誓う彼の腕の中で、それを強く実感した。
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