幼馴染み皇子の強引すぎる婚約破棄と溺愛
ある公爵子息が、杯を片手に笑いながら言った。
「それにしても、第2皇子が隣国の姫君と結婚とは、この国は安泰だ。」
私は思わず問い返す。
「どうして……そう言えるのですか?」
子息は当然だと言わんばかりに肩を竦めた。
「皇太子殿下は剣術にお弱い。学問や政治にお強い方だから、内政向きだ。その点、第2皇子は剣も馬術も誰よりお強い。外交の場では大きなけん制になるお方だ。」
なるほど、と表面では笑みを作りながらも、心の奥では突き刺さるような痛みを覚えた。
改めて思い知らされる。ユリウスはこの国にとって圧倒的な存在だということを。
彼は民を守り、国を背負うにふさわしい人。
そんな輝かしい彼が、隣国の姫君を妃に迎えるのは当然なのかもしれない。
視線を上げれば、遠く高い席に立つユリウスの姿が目に入る。
誰よりも堂々とし、誰よりも人々の目を惹きつけるその存在感。
──なのに私は。
同じ場にいて、目に見える位置にいるのに。
幼い頃のように声をかけることすらできない。
届かぬ距離を思い知らされるほどに、胸の奥は締めつけられていった。
「それにしても、第2皇子が隣国の姫君と結婚とは、この国は安泰だ。」
私は思わず問い返す。
「どうして……そう言えるのですか?」
子息は当然だと言わんばかりに肩を竦めた。
「皇太子殿下は剣術にお弱い。学問や政治にお強い方だから、内政向きだ。その点、第2皇子は剣も馬術も誰よりお強い。外交の場では大きなけん制になるお方だ。」
なるほど、と表面では笑みを作りながらも、心の奥では突き刺さるような痛みを覚えた。
改めて思い知らされる。ユリウスはこの国にとって圧倒的な存在だということを。
彼は民を守り、国を背負うにふさわしい人。
そんな輝かしい彼が、隣国の姫君を妃に迎えるのは当然なのかもしれない。
視線を上げれば、遠く高い席に立つユリウスの姿が目に入る。
誰よりも堂々とし、誰よりも人々の目を惹きつけるその存在感。
──なのに私は。
同じ場にいて、目に見える位置にいるのに。
幼い頃のように声をかけることすらできない。
届かぬ距離を思い知らされるほどに、胸の奥は締めつけられていった。