幼馴染み皇子の強引すぎる婚約破棄と溺愛
「ふざけるな! 俺は君を手放すくらいなら、皇子の位など要らない!」

広間に衝撃が走り、私の心もまた大きく揺れ動いていた。

「セシリア……もう十分だ!」

ユリウスの声が鋭く響いた。

驚いて振り返ると、彼は迷いのない足取りで私に歩み寄ってきた。

「殿下、何をなさる!」

宰相が声を荒げたが、ユリウスは振り払うように一瞥しただけだった。

「俺は君を失わない。」

その言葉とともに、力強く私の腕を取る。

「ユリウス殿下……!」

大広間がどよめき、貴族たちのざわめきが一気に広がる。

「父上、もはやこれ以上の議論は無意味です!」

国王の玉座を真っ直ぐに見据え、ユリウスは叫んだ。

「俺はセシリアを連れて行きます。彼女こそが私の妃だ!」

「な、ならん!」

国王の怒声が響く。

だがユリウスは構わず私を抱き寄せ、その腕に閉じ込めた。

「行こう、セシリア。」
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