幼馴染み皇子の強引すぎる婚約破棄と溺愛
ユリウスの手が、私の肩口から寝衣を滑らせていく。

「……ああ。」

露わになった胸元に触れられた瞬間、甘い震えが全身を駆け抜けた。

「セシリア……君は俺のものだ。」

低く熱い声とともに、彼の唇が首筋から胸へと降りてくる。

その度に息が詰まり、私は抗うこともできず、ただ彼の名を呼ぶ。

「ユリウスっ……」

ベッドの上に押し寄せる熱は、止めようとしても止まらない。

「もっと……俺を感じてくれ。」

吐息と共に囁かれる言葉に、心も体も揺さぶられる。

視線を落としたユリウスの瞳は、愛と欲に揺れていた。

「セシリア……君は、俺を捉えて離さない。」

彼の腕に抱きしめられ、全てを委ねた瞬間、涙が滲む。

それは痛みでも恐怖でもなく、愛に溺れる歓喜の涙だった。

──この夜、私たちはようやく一つになったのだ。
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