キミノオト
【2】
「晴れたね!最高!」
太陽みたいにまぶしい笑顔の優麻ちゃん。
「さすが優麻ちゃん。晴れ女だね」
「ふっふっふ。まぁねぇ」
得意げな顔をする優麻ちゃんは、今日もかわいい。
久しぶりのパークを見渡す。
あぁ、そうだ、この空気。
私は、この空気が好きなんだよね。
ここではみんなが幸せそうで。
「カチューシャ付けようよ!おそろいで。これとかかわいいじゃん!」
優麻ちゃんは私の腕をひいて、すたすたショップに入っていくと、ささっと私の頭にカチューシャをつけて、満足そうな顔。
「いいね。似合う。これで決定」
即決なご様子。
口をはさむ間もないまま、ささっとお会計を済ませてしまった彼女。
「はい、つけて。撮るよ~」
パシャ
手慣れた様子で流れるように写真を撮る優麻ちゃん。
「早速投稿しなきゃ」
「え、ちょっと待って、私マスクしてないよ」
今日は、優麻ちゃんからマスクを禁止されてしまったから顔が隠れていない。
普通の人なら別に何もおかしいことではないんだろうけど、私にとってはいつも隠れている場所がすべてさらけ出されているって思うと、なんだか落ち着かない。
「マスクなんかいらないよ!そんなかわいいのに何を隠す必要があるのさ。それに、もうあいつに縛られる必要ないんだよ」
優麻ちゃんの言葉にハッとする。
確かに、前に進むいい機会なのかもしれない。