キミノオト

「絶対、この曲を作った人は心のきれいな優しい人だと思う」

ゴトッ

何かが落ちた音がして足元を見ると、ペットボトルが転がっていた。

どうやら、前に並んでいる人が落としてしまったらしい。

「大丈夫ですか?」

すぐに拾い上げる。

どうやら前に並んでいたのは、男性3人組だったようだ。

拾ったのはいいけれど、誰に渡せばいいのかわからずおどおどしてしまう。

「ありがとうございます」

ふわりと柔らかそうな黒髪を揺らしながら、そのうちの一人が微笑んで受け取ってくれた。

この人の声好きかも。

少し高めの心地よい声。

それにしても、なんだか雰囲気ある集団だな。

おそろいでパークグッズのメガネをしているけれど、みんな似合っている。

「なにやってんの、陽貴」

「ごめんごめん、ちょっと手が滑って」

「とか言って、本当はかわいい女の子たちに絡みたかったんじゃないのぉ?って、ちょ、冗談!」

笑顔でヘッドロックしてる…

仲がいいんだな。

色付きレンズでよく顔が見えないけれど、みんなきっと整った顔立ちなのだろう。

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