キミノオト
【6】
陽貴side
アトラクションの途中から、作り笑いを浮かべ始めた海音ちゃん。
仕事柄、作り笑いなんてすぐにわかる。
とはいえ、たまたま前後に並んで、たまたま一緒にアトラクションに乗っただけの関係である俺には、その作り笑いの理由をきく権利はない。
「それじゃあ、またどこかで」
そう告げたのは自分のはずだけど、本当にこれでよかったのか?
「陽貴、連絡先はきけたの?」
綾ちゃんからの質問に俺は苦笑いで答えた。
「いや、聞けないでしょ」
「なんで?いい感じだったじゃん!」
誠の言葉に綾ちゃんもうんうんと頷いている。
「たまたま話をして、たまたま一緒に乗り合わせただけだし…」
「「えぇ…」」
若干ひかれている気がする。
口を開こうとしたその時、
「陽貴さん!」
後ろから呼び止められた。
振り返ると、優麻さんがいた。
「海音のこと、助けてください」
周囲の目も気にせず、お願いします、と頭を下げる派手髪の女性。
周りから何事かと後期の目にさらさているのがわかる。
目立つのはまずい。
「優麻ちゃん、顔上げて!!」
慌てて誠が優麻さんに駆け寄って顔を上げさせると、道の端へ移動する。
アトラクションの途中から、作り笑いを浮かべ始めた海音ちゃん。
仕事柄、作り笑いなんてすぐにわかる。
とはいえ、たまたま前後に並んで、たまたま一緒にアトラクションに乗っただけの関係である俺には、その作り笑いの理由をきく権利はない。
「それじゃあ、またどこかで」
そう告げたのは自分のはずだけど、本当にこれでよかったのか?
「陽貴、連絡先はきけたの?」
綾ちゃんからの質問に俺は苦笑いで答えた。
「いや、聞けないでしょ」
「なんで?いい感じだったじゃん!」
誠の言葉に綾ちゃんもうんうんと頷いている。
「たまたま話をして、たまたま一緒に乗り合わせただけだし…」
「「えぇ…」」
若干ひかれている気がする。
口を開こうとしたその時、
「陽貴さん!」
後ろから呼び止められた。
振り返ると、優麻さんがいた。
「海音のこと、助けてください」
周囲の目も気にせず、お願いします、と頭を下げる派手髪の女性。
周りから何事かと後期の目にさらさているのがわかる。
目立つのはまずい。
「優麻ちゃん、顔上げて!!」
慌てて誠が優麻さんに駆け寄って顔を上げさせると、道の端へ移動する。