キミノオト

食後のまったり時間を過ごしながら、今日はどっちが先にお風呂に入ろうかって話していると。

「今日は、一緒に入ろうか」

「へ?」

突然爆弾を投下されて変な反応をしてしまう。

「だめ?」

「いやいやいや、それは…」

子犬のような瞳でおねだりされるけど…だって一緒に入るってことは、全部見られちゃうってことで。

陽貴君の周りにはスタイル抜群の女の子ばっかりだろうし、私の凹凸のない姿なんて見たら、がっかりされちゃうんじゃ…。

「お願い」

かわいいお顔でこっちを見ないでください。

いつもの”かっこいい”とのギャップが刺さりすぎるんです。

「…はい」

結果、陽貴君のおねだりが一枚上手でした。

妥協案としてなんとか交渉して勝ち取った泡風呂作戦。

私が先に入って、陽貴君を待つ。

「入るよ」

タオルを巻いて入ってきた陽貴君の体は、想定外に筋肉質。

鍛えているのか、思っていたよりもしっかり男の人だった。

顔が中世的だから、勝手に線の細い姿を想像してました。

でも、確かに抱きしめてくれる時の感触はがっしりしてるな。

「えっち」

あまりにもじろじろ見すぎていたからか、陽貴君は笑っている。

「ご、ごめん!想定外の筋肉で」

私の背後に座り、くすくす笑う。

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