キミノオト

「海音ちゃん、もう離れないでやってね」

「離さないし」

間髪入れずに宣言する陽貴君。

「「自信満々だね」」

誠さんと綾さんに茶化された陽貴君は、ムッとしながら私の左手を掴むとみんなに見せた。

「プロポーズした。だからもう俺の」

「「「えぇぇぇぇ!?」」」

みんなの驚く顔を見て満足そうな顔をする陽貴君。

2人といるときの陽貴君は、普通の男の子みたいでいつも見れないようなかわいいところをたくさん見せてくれる。

「海音おめでとう!!」

「さすがだわ…やるなぁ」

「おめでとう」

照れながら、お礼を言う。

陽貴君と目が合うと、優しく微笑んでくれた。

「それで、相談なんだけど」

「公表したいってことでしょ?」

「リーダーが許可します」

「そうだけど、言わせて…」

内容を話すより先に、綾さんと誠さんには伝わっていたらしい。

やっぱり陽貴君のことよく理解してるんだな。

私は何の話か全く見当もつかなかったよ。

ていうか、誠さんがリーダーだったんだ。

「一応、すーさんにも相談しようと思ってる。とりあえず、今日の特番を終えてから」

そう、陽貴君達は今夜年末の特番が控えている。

しかも生放送。

この後すぐ帰らなければいけない。

忙しい合間を縫ってまで、私を追いかけて来てくれた。

「海音も一緒に戻るんでしょ?」

「うん、陽貴君が一緒に帰ろうって言ってくれたから」

「私も戻ろうかな」

元々、私の付き添いのために帰ってきたようなものだから、特に用事もないらしい。
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