【失恋同盟】
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後悔で、頭が割れそうだった。
「私、駿のこと一度もただの幼馴染だなんて思ったことないよ」
その言葉が、何度も頭の中で繰り返される。
小さい頃からずっと一緒だった。大人になっても、きっと隣にいるんだろうなと思っていた。
でも、違った。
気づいてないうちに、俺がほたるのことを傷つけていた。
ほたるに“好き”と言われてから、何度考えても、ほたるに何を言えばいいのか分からなくて。
ほたるに結菜のことを相談していた自分が、心底憎い。
どれだけ傷つけたんだろう…
そう思うと、ほたるのそばにいることができなくなっていた。
逃げるように距離を置いた俺に、ほたるは何も言わなかった。
なんなら、ほたるも俺のことを避けてたのかも。
何も言ってこないことが、余計に苦しかった。
――好きだって言われたのに、 俺は、何も返せなかった。