【失恋同盟】
③ 秘密時間
佐成くんと同盟を組んで、今日で3日目。
なのに、朝の下駄箱で顔を合わせるだけで心臓がバクバクする。
「おはよ」
彼の声が、思ったよりも近くて、思ったよりも優しくて。
でも、なんだろう。
なんとなく気まずい。
昨日よりも今日のほうが、もっと恥ずかしい。
私、本当に…佐成くんと同盟、組んでよかったのかな。
そんなことを考えていたら、ふいに彼が顔を覗き込んできた。
「ねえ、おはようは?」
その瞳が、まっすぐすぎて、心の奥まで見透かされそうで。
「お、おはよう…!」
声が震えてる。顔も熱い。